2020.04.28

攻撃的サッカーの聖地で行なわれた
98年CL決勝は、関ケ原の戦いだった

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

追憶の欧州スタジアム紀行(4)
ヨハン・クライフ・アレナ(アムステルダム)

 アムステルダム・アレナ(2018年、ヨハン・クライフ・アレナに名称を変更)が完成したのは1996年8月。筆者はその翌月、新スタジアムで初めて行なわれた1996-97シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)、グループリーグ第2節、アヤックス対グラスホッパー・チューリッヒ(スイス)を観戦している。

1996年に完成したアヤックスの本拠地ヨハン・クライフ・アレナ 1994-95シーズンに、22年ぶりCL優勝を飾ったアヤックス。1995-96シーズンは、決勝でユベントスに延長PK戦の末に敗れ、CL2連覇を逃したが、サッカーそのものは相変わらず高い水準を保っていた。1996-97シーズンはどうなのか。

 ところがアヤックスは、このスイスの格下のチームに0-1で敗れてしまう。新スタジアムでのCL初戦を飾ることができなかった。サッカーの中身も大きく後退していた。移籍の自由と移籍金の撤廃を謳ったボスマン判決が、このシーズンから施行されたことと、それは大きな関係がある。