デ・ブライネは現代的プレーメーカー。過去の名手にはない特徴とは (2ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

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 つまり、50年代に活躍したジジ(ブラジル)や70年代を席巻したヨハン・クライフ(オランダ)は現在プレーしていたとしても、少しフィジカルを鍛えて速くすれば十分通用するし、現在のルカ・モドリッチ(クロアチア)やアンドレス・イニエスタ(スペイン)が昔に戻っても、変わらないプレーをする気がする。

 しかし、それでもなお、現代的プレーメーカーと表現したくなる選手もいて、ケビン・デ・ブライネ(ベルギー)はまさにそういうタイプだ。

 デ・ブライネのようなプレーメーカーは、過去にあまり思い当たらない。強いて挙げればデイビッド・ベッカム(イングランド)だが、ベッカムはむしろウイングプレーヤーだろう。デ・ブライネはフランツ・ベッケンバウアー(ドイツ)ともミッシェル・プラティニ(フランス)とも違い、ジネディーヌ・ジダン(フランス)やフアン・セバスチャン・ベロン(アルゼンチン)ともかなり異なる。これまでの類型と無関係ではないにしろ、デ・ブライネは独特で、現代的と感じるものがある。言ってみれば抽象画に近いのではないか。

 デ・ブライネのストロングポイントを2つに絞ると、1つはクロスボール。もう1つが推進力だ。

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