塀の中のロナウジーニョの様子。ブラジルとパラグアイの国際問題に発展 (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 塀の中で過ごすロナウジーニョの様子も伝わってきている。刑務所の食事は彼らの口には合わないようで、3食とも、弁護士がレストランのテイクアウトやロナウジーニョが大好きなハンバーガーを買って差し入れしている。ロナウジーニョは少なくとも日に10回、留置所内の小さな店に行き、冷えたミネラルウォーターを買っている。

 パラグアイの気温は35度、湿度は90%近いが、部屋には扇風機しかない。快適な環境に慣れているロナウジーニョにはつらいだろう。短パンにサンダル姿で他の囚人たちと話をしている写真も撮られている。彼らがいる刑務所には200人の囚人がいて、その中には詐欺罪で捕まった元パラグアイサッカー協会の会長もいる。

 暑さのほかにロナウジーニョ兄弟が悩まされているのが蚊だ。拘置所は木の多い場所にあるので、やたらと蚊が多い。だから弁護士は食事とともに虫よけと、虫刺されの薬を差し入れしている。

 2人の部屋は夜の9時に施錠されるが、それまでは刑務所内は自由に動ける。部屋にはテレビはあるが、トイレとシャワーはほかの囚人と共同だ。

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