ロナウド、沈黙。リヨンが大博打に勝ってユベントスから大金星 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO


 これまでガルシア監督が愛用してきた布陣は、2010−2011シーズンに国内二冠(リーグアン優勝、フランスカップ優勝)を達成したエデン・アザール(現レアル・マドリード)擁するリール時代に採用していた4−3−3だ。当時最強と評されていたバルセロナをモデルに作り上げたその攻撃サッカーは"プティ・バルサ(小さなバルサ)"と呼ばれ、ガルシア監督のステイタスを一気に高めるきっかけとなった布陣である。

 以降、2013年から率いたローマでも、2016年から指揮を執ったマルセイユでも、基本的には4−3−3をベースに攻撃的スタイルを標榜し続けてきた。それは、前任者シウヴィーニョの解任を受けて昨年10月に就任したリヨンでも同じ。時に4−2−3−1や4−4−2を使うことはあるが、基本的には自身愛用の布陣でチームの立て直しに成功している。

 しかし、エースのメンフィス・デパイを筆頭に戦線離脱者が増えたことも影響して、年明けからは成績が下降。とくに2月に入ってからは国内リーグ戦で4戦勝利なしという状態が続いていたことで、メディアから指揮官に対する逆風が吹き始めていたなか、ユベントスとの大一番を迎えようとしていた。

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