ロナウド、沈黙。リヨンが大博打に勝ってユベントスから大金星 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO


 ところが、そのロナウドはチーム唯一の枠内シュート1本を含むチーム最多5本のシュートを放つなど上々のパフォーマンスを見せたものの、結果はそれに伴わず。終わってみれば、0−1のスコアでユベントスが第1戦を落とすこととなった。

 試合後、マウリツィオ・サッリ監督が自らの選手たちのパフォーマンスを酷評したように、この試合のユベントスは決勝トーナメントの試合とは思えないようなインテンシティの低さで、随所にスローかつ緩慢なプレーが目立っていた。勝利を義務づけられたユベントスにとって、それが最大の敗因だったと言っても過言ではない。

 しかしその一方で、格上相手に金星を挙げたリヨンの戦いぶりを称賛せずにはいられない試合でもあった。戦術のオーガナイズも選手のチョイスも、ほぼパーフェクト。今シーズン途中から指揮を執るルディ・ガルシア監督にとっては、自身のキャリアでも五指に入る会心の勝利だったに違いない。

 最大のポイントとなったのは、この試合でガルシア監督が採用した可変式の3−4−1−2(3−5−2)だった。直近の国内リーグ戦(対メス戦)で初めてテストしたその布陣は、ある意味、ガルシア監督にとってイチかバチかの賭けでもあった。

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