柴崎岳を目覚めさせた名将の手腕。変貌したデポル、降格圏を脱出 (3ページ目)
「選手の特徴や力量を見極め、それをチームに落とし込むことを得意とする」
地元ガリシアで、その指導の特徴はそう語られるが、手腕の高さを知らない者はいない。
2004-05シーズンには、ガリシアの雄、セルタを率いて1部に昇格させている。2005-06シーズンは、UEFAカップ(現行のヨーロッパリーグ)出場権を得る順位に引き上げた。デポルでは、2013年2月にチームを率い、一度は2部降格を救えなかったものの、2013-14シーズンの戦いで、見事に1部復帰に導いている。
そして時を経て再び、バスケスはデポルの救世主となっているのだ。
「たとえばベテラン選手と契約するのに、(先はないと)おびえる人がいる。それは思考停止だ。期限切れかどうか、私は『違う』と言い切れる」
バスケスは言うが、先入観を持たない"慧眼"の指揮官である。年齢や国籍は関係なく、プレーヤーとしての本質を見ることができる。現在、19歳の新鋭FWビクトール・モジェホは、すでにウィングバックとして新境地を開きつつある。
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