2020.01.28

元マリノス天野純と元レイソル小池龍太。
ベルギー2部で戦うふたりの今

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 2013-2014シーズンにベルギーカップで優勝し、リーグ戦を5位でフィニッシュしたスポルティング・ロケレンの栄華は、そう遠い昔の話ではない。今、ロケレンは2部リーグで最下位にあえいでいる。

 1月24日のルーヴェン戦を観戦しに訪れると、客は3373人しか集まっておらず、ダクナム・スタディオンは閑散としていた。ところが、意外と雰囲気は殺伐としておらず、ファンは一生懸命に低迷するチームを支えようと、温かく熱心な声援を送っていた。

卓越したテクニックでロケレンの攻撃陣を引っ張る天野純 秋になり、デコボコで重くなったピッチは冬になると芝が剥げ、寒さで固くなる。そんなピッチコンディションで、チーム状況もよくないロケレンは、なかなか3本以上のパスがつながらない。

 昨年夏、Jリーグからベルギーに飛び込んだMF天野純(前横浜F・マリノス)とDF小池龍太(前柏レイソル)は右サイドでコンビを組んだ。だが、前がかりになって敵陣に走り込んでも、チームとして最後尾からのビルドアップがうまくいかず、ふたりは無駄走りを余儀なくされた。

 ロケレンは幸先よく9分に先制ゴールを挙げたが、ルーヴェンの反撃の前にチームの重心はさらに低くなった。天野も含めたサイドハーフ陣が最終ラインに吸収され、6バックになる瞬間も幾度となくあった。

 ゴールキーパーの再三のファインセーブも実らず、65分に1-1とされてしまうと、ロケレンのスタイン・フレーフェン監督は勝ちにいく采配を見せ、アタッカー陣をどんどんピッチに投入する。その都度、天野は右サイドハーフからトップ下、トップ下からボランチと、ポジションを移していった。

 この策が天野にとって、スペースと自由を与えたのかもしれない。

 78分には左サイドの角度のないところからバーを強襲するシュートを放ち、84分には味方のFWが落としたボールを後ろから走り込んで強烈なボレーシュートを放った。だが、相手GKのファインセーブによって阻まれてしまう。

 この決定機以外にも、天野は左足のテクニックとパワーを相手に見せつけた。しかし、試合は1-1で終わってしまい、「いいプレーはできたと思いますが、決めきれなかったのが自分の課題です」と悔やんでいた。