2020.01.14

久保建英の移籍にもひと役? 
レアルが「青田買い」に強い理由

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mike Hewitt – FIFA/FIFA via Getty Images

 1月19日、レアル・マドリードは、ひとりのブラジル人MFが18歳の誕生日を迎えるのを待って、その獲得を正式に発表することになるだろう。

 ブラジルの名門フラメンゴに所属するレイニエル・ジェズス・カルヴァーリョは、移籍金3000万ユーロ(約36億円)、6年半契約で、レアル・マドリードに入団することが内定している。

レアル・マドリード入団が内定と報じられたレイニエル・ジェズス・カルヴァーリョ レイニエルは典型的な10番だ。ボールキープ力は人並みはずれ、大柄でダイナミックだが、ボールタッチ数が多く、ディフェンスを翻弄できる。プレービジョンに優れ、ラストパスは鮮やかだが、ループシュートなどでエリア外から狙うゴールも少なくない。バルセロナ、アトレティコ・マドリード、マンチェスター・シティ、リバプール、ユベントス、ミラン、パリ・サンジェルマン(PSG)など、欧州のビッグクラブがこぞって触手を伸ばしたほどの逸材である。

「痩せて見えるが、体は強いよ。腰が強く、チャージにも耐えられる。17歳で恐るべきレベルにある。いつも完璧な選択ができるし、ゴールに向かって直線的な選手だ」

 フラメンゴのチームメイトでブラジル代表サイドバックのフィリペ・ルイスも、手放しの称賛を送っている。

 レイニエルは当面、ラウル・ゴンサレス監督が率いるカスティージャ(レアル・マドリードのBチーム)でプレーするという。ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエスという”先輩ブラジル人”と同じ流れで、トップデビューの機会を待つ。すでにスペイン語も習得し、準備万端だ。

 それにしても、なぜレアル・マドリードは、ブラジルの若い才能を次々と手中に収められるのだろうか?

 ヴィニシウス、ロドリゴという若いブラジル人スター候補を獲得するのも争奪戦だった。ライバルたちと提示金額に大きな差があったわけではない。実はレイニエルには、PSGがレアル・マドリードの倍の6000万ユーロを用意していたほどである。しかし、そこには札束を超える差があった。

「ブラジル人タレントたちの王」