2019.12.28

酒井宏樹は「明」。昌子源は「暗」。
対照的だったフランスリーグ前半戦

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 予想どおり、パリ・サンジェルマンが首位を独走する格好でシーズンの前半戦を終了した今季のフランス「リーグ・アン」。そんななか、日本人サッカーファンが気になる日本代表DFふたりの状況は、くっきり明暗が分かれてしまった。

 あいかわらずチームに欠かせない駒としてマルセイユで活躍し続ける酒井宏樹が「明」とすれば、故障に泣かされてシーズンの半分を棒に振ってしまったトゥールーズの昌子源が「暗」。しかも両チームの成績は、まるでふたりの状況に比例するように、実に対照的なものとなった。

昌子源は度重なるケガで前半戦のプレー時間はわずか45分 まず、首位PSGを7ポイント差で追う暫定2位でシーズンを折り返したのが、酒井のマルセイユだ(PSGはマルセイユより1試合消化が少ない)。シーズン序盤にはその手腕に疑問の声も挙がっていたポルトガル人アンドレ・ビラス・ボアス新監督にとっては、予想外の好成績と言えるだろう。

 序盤から不安定なパフォーマンスが続いていたマルセイユの転機となったのは、第12節のホームでのリール戦だろう。0−4で完敗した第11節PSGとの「ル・クラスィク」と、その3日後に行なわれたリーグカップのモナコ戦で連敗を喫したあとだけに、チームにとっても指揮官にとっても崖っぷちの状況で迎えた一戦だった。

 しかし、スタンドのサポーターが「監督辞任」の横断幕を掲げるなかで迎えたその試合で、マルセイユは相手GKとDFが交錯するなかでこぼれたボールを押し込んで先制すると、終盤には相手DFのオウンゴールで追加点。しかも、相手指揮官が後半途中にレッドカードを受けて退席するという幸運も重なり、決していいとは言えないパフォーマンスでありながら、2−1で勝利を収めたことが大きかった。

 さらに翌第13節の強豪リヨンとの一戦では、相手DFの不用意なハンドで得たPKで先制すると、エースのディミトリ・パイェのスーパーゴールで2点リード。後半はリヨンの猛反撃を受けたが、退場者ひとりを出しながらも1失点でしのぎ切ることに成功した。