2019.12.09

久保建英がバルサ戦で証明。
グリーズマンと代わってもやれる

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 カンプノウで行なわれたスペインリーグ第16節、バルセロナ対マジョルカは、5-2でバルサの勝利に終わったが、内容にはスコア以上の開きがあった。相手が弱いのでなんとも言えないが、バルサのサッカーは徐々によくなっていることは確かなようだ。チャンピオンズリーグ(CL)でも優勝を狙えそうな上昇ムードが出てきた。

 アヤックスから加入したフレンキー・デ・ヨング、ようやくスタメン復帰を果たしたイヴァン・ラキティッチ、そしてセルヒオ・ブスケツの3人で組む中盤がなによりよかった。立ち上がりから、前線の3人(左からアントワーヌ・グリーズマン、ルイス・スアレス、リオネル・メッシ)の活躍を促すようなリズム感あるパス回しでゲームをコントロール。ボールロストが多いマジョルカの中盤と格の違いを見せつけた。

 先制点は前半7分。GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンのキックを、巧みなランニングで抜けだしたグリーズマンが受けると、GKと1対1になり、鮮やかなチップキックで枠内に転がした。

バルセロナ戦にフル出場した久保建英(マジョルカ) 久保建英がこの日初めて光ったのは、その前のプレーだった。右サイドでボールを受けると、少しカットインするようなアクションから、ゴール前へ切れ味鋭いクロスを送球。バルサの守備陣を慌てさせていた。マジョルカはその再スタートとなるゴールキックから失点を喫してしまったわけだ。その後もマジョルカで光るプレーを見せる選手は久保に限られただけに、皮肉な結果となった。

 ピッチに立つ選手は両軍合わせて22人。その中で目を惹く選手は12人いた。バルサの11人とマジョルカの1人(久保)だ。2ゴールをマークしたアンテ・ブディミールを加えても、マジョルカ側にはその場に相応しい選手は2人しかいなかった(左サイドハーフのダニ・ロドリゲス、そして後半交代で入ったクチョ・エルナンデスと、好セーブを見せたGKマノロ・レイナにもギリギリ合格点をつけられるが)。

 言い方を換えれば、久保はバルサのメンバーに入っても、やっていけそうな選手に見えた。一番よかった点は何かと言えば、相手と1対1で対峙したとき、必ずと言っていいほど勝負に出ようとしたことだ。