2019.10.30

苦悩する武藤嘉紀。監督の去就次第では、
冬に移籍の可能性も

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 ニューカッスル・ユナイテッドのFW武藤嘉紀が苦しい心境を吐露した。

 10月27日に行なわれたプレミアリーグ第10節のウルバーハンプトン・ワンダラーズ戦。武藤は3試合ぶりにベンチに入ったが、最後まで出番は訪れなかった。前節まで2試合連続でメンバー外。これで3試合連続、出場機会がなかった。

武藤嘉紀が現在の苦しい状況について口を開いた 先発はプレミアリーグ第10節までわずか1試合。先発フル出場は、リーグカップでの1試合しかない。出場機会が激減している武藤は試合後、苦悩の表情を浮かべながら静かに語り始めた。

「ここ2試合ベンチ外でしたし、非常に厳しい。(自分の)状態はよく、別に悪いプレーをしたわけでもない。なんで出られなくなったのかもわからない。それは本当に厳しいですね。

 やっぱり信頼されていないというのはある。(試合に)出ないと、本当に始まらないから。もったいない時間を過ごしているなと非常に思います。練習だけしていても、成長しないですから。

 もちろんトレーニングでコンディションは維持しているけど、やっぱり試合に出て、試合に長く出ることによっていろいろわかってきたり、成長すると思うので。有意義な時間を過ごしているとは言えないですね」

 スティーブ・ブルース監督は現在、守備的な5-4-1のシステムを採用している。開幕当初は3-5-2の2トップを併用し、武藤も2トップの一角として出場する試合もあった。

 しかし、プレミアリーグ第3節以降はシステムを1トップに固定。この1トップには、今夏の移籍期間に加わった長身FWのジョエリントンが継続起用されている。

 その1トップの競争が激化している。

 同じく夏の移籍期間で、2006年から2011年までニューカッスルに在籍したFWアンディ・キャロルがチームに復帰した。193cmの大型FWで、最前線でボールを収める動きを求めるブルース監督の好みにも合致している。ニューカッスルの下部組織出身で、サポーターの人気も絶大だ。

 もうひとり、ニューカッスルに戻ってきたのがFWドワイト・ゲイルである。2016年からクラブに在籍しているが、素行が悪いともっぱらの評判で、昨シーズンはラファエル・ベニテス前監督が英2部のWBAにレンタルで放出していた。