大迫勇也が復帰。先発のポジション
奪還へ口にしたポジティブな言葉

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 ドイツ杯2回戦ハイデンハイム戦で、大迫勇也(ブレーメン)が6試合ぶりに復帰した。68分にフィリップ・バルグフレーデに代わって途中出場すると、20分強プレー。得点にこそ絡まなかったものの、軽快な動きを見せ、負傷からの順調な回復ぶりをうかがわせた(試合は4-1でブレーメンが勝利)。

ドイツ杯ハイデンハイム戦に途中出場、ケガから復帰した大迫勇也(ブレーメン)ドイツ杯ハイデンハイム戦に途中出場、ケガから復帰した大迫勇也(ブレーメン) 試合後のフロリアン・コーフェルト監督は、「ユウヤにとって、いい形での復帰一歩目となった。もし本人が60分、70分プレーできると言うのであれば、週末は先発させるだろう」と満足げだった。よほどの痛みや違和感が出たり、メディカルチェックで問題が起きることがなければ、週末のホーム・フライブルク戦では先発出場の可能性が高いと見ていいだろう。

 大迫によれば、このハイデンハイム戦では「マックス30分の起用」と当初から決まっていたそうだ。試合の流れから結局20分強の出場となったが、大迫自身も、プレー自体にとても好感触を得たという。試合後のうれしそうな表情が印象的だった。

「今日、30分くらいできたのは、すごくプラスだと思う。(投入の時点で4-1と)点差も広がって、相手がもう前から来なくなったので、スペースがなくなったのが残念でしたけど、ゴール前に入る感覚も落ちてなかったし、あとは合わせるだけです。いい感じで動けていましたし、次の試合に照準を合わせて、という感じです」

 指揮官と大迫のコメントからは、この試合があくまでリーグ戦に向けた準備だったことが読み取れる。対戦相手が格下のドイツ杯で、リードを広げた状態を作ったうえでの、無理のない復帰戦だった。

 そもそも今回の大迫の負傷に関して、クラブのスタンスは非常に慎重だった。

 9月14日のウニオン・ベルリン戦で、大迫は68分と早い時間帯に交代。この時点で負傷が疑われたが、「筋肉の痙攣」が理由という報道だった。5日後の19日、ブレーメンは大迫の負傷を発表する。前日の練習中に太ももに重いケガをしたという内容だった。発表後には精密検査の結果がわかり、結局、4週間から6週間、チームから離脱する見込みだとされた。

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