替えのきかない酒井宏樹。不動の右SBが守備に安定をもたらす
2016年夏に加入して以来、マルセイユで4年目を迎えた酒井宏樹は、よほどのことがないかぎり今季も「不動の右サイドバック」として、その地位を失うことはないだろう。
日本代表として出場した9月10日のミャンマー戦でふくらはぎを負傷し、チームに戻ってからも練習中に同じ箇所を痛めたために、第5節のモナコ戦は今季初の欠場となった。しかし負傷さえなければ、代表戦後も普通に先発していたはずだ。
「不動の右サイドバック」酒井宏樹に対する監督の信頼度は高い 実際、今季も開幕戦から第4節まで、すべての試合でスタメン・フル出場を記録。まだチームとしても個人としてもトップフォームの状態とは言えないまでも、これまでどおり安定したパフォーマンスを見せている。
クラブ首脳陣の酒井に対する評価も高く、第4節のサンテティエンヌ戦を前に、クラブは酒井と2度目の契約延長(2022年6月30日まで)を行なっている。とくに今夏はトッテナム・ホットスパーなどいくつかのクラブから引き抜きの噂があっただけに、今のうちに契約期間を延ばしておきたいと考えるのも当然である。
もっとも、今季から指揮を執る「AVB」ことアンドレ・ビラス・ボアス新監督にとっても、酒井は替えのきかない戦力だ。
なぜなら、今季もチーム内で右サイドバックを本職とする選手は酒井のみ。第5節・モナコ戦では、形式上は酒井と右サイドバックのポジションを争うブナ・サールが務めたが、もともとサールは2列目の攻撃的MFの選手だ。
2シーズン前、酒井のバックアッパーが見つけられなかったルディ・ガルシア前監督がサールを右サイドバックにコンバートした。だが、ビラス・ボアス新監督はこれまでサールを酒井の前方、つまり4-3-3の右ウイングで起用している。それを考えると、やはり右サイドバックは今季も引き続き酒井が務めることになるだろう。
しかも酒井は、ルディ・ガルシア時代に3バックの一角でプレーした他、ジョルダン・アマヴィが欠場する際には左サイドバックでもプレーしている。右サイドのようにはいかないが、それでも試合を重ねるごとにコツを掴んでいる様子で、今季も緊急事態が起これば左サイドバックでもプレーすることになるだろう。
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