2019.09.17

武藤嘉紀、「世界一のチーム」
リバプールの強さを実感して脱帽

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ベンチスタートの武藤嘉紀に出番の声がかかったのは、リバプールの2−1のリードで迎えた後半22分のことだった。

 武藤が素早くユニフォームに着替えると、テクニカルエリアでスティーブ・ブルース監督に背中をポンと押された。指揮官に短く言葉をかけられたあと、パラグアイ代表MFミゲル・アルミロンとの交代で5−4−1の右MFに入った。

武藤嘉紀がゴールを狙うも相手DFの壁は高かった この時間帯のニューカッスル・ユナイテッドは、完全に攻め手を失っていた。

 欧州王者のリバプールから前半8分に幸先よく先制すると、ニューカッスルはフィールドプレーヤー全員で守備を固めた。しかし、第3節のトッテナム・ホットスパー戦で機能した守備戦術は、すぐに崩壊する。前半28分に同点ゴールを被弾し、前半40分には逆転ゴールを奪われた。

 とくに、FWディボック・オリジの負傷でレギュラーFWのロベルト・フィルミーノがベンチから出てきた前半37分以降は、試合の流れが一気にリバプールへ傾いた。チャンスの山を築くリバプールに対し、ニューカッスルはコーナーに追い込まれたボクサーのように防戦一方にまわった。

 武藤は、そんな厳しい状況でピッチに入った。同点ゴールを奪うことに狙いを定めていたが、劣勢にまわっていたことから、右サイドのスペースに戻って守備に走る場面も少なくなかった。

 そして、チームがボールを持つと、武藤はCFの位置までポジションを押し上げ、DFラインの背後に抜ける動きでラストパスを引き出そうとした。「点を獲りにいかないといけなかったので、少しでも前に張るようにしていました」と、武藤は言う。

 ところが、開幕4連勝中のリバプールとの力の差は歴然としていた。ニューカッスルはチームとして機能せず、後半27分にさらに被弾。武藤も決定機に絡むことなく、1−3で試合終了のホイッスルを聞いた。

 試合後、武藤は反省の言葉を口にした。

「役割を果たせなかった。ここで決めるのと決めないのとでは(大きく違う)。どんなに強い相手であっても、やっぱり決めないといけない。どこで出ようと、監督がよしとするプレーを出さないといけないので。今日はそれができていなかったし、反省しないといけない」