「久保建英の理想のシナリオ」を
バルサBの実状から考えてみた
バルセロナ復帰が噂される久保建英(FC東京)。そうなった場合、主戦場になると思われるのが、セカンドチームであるバルサBだ。そのバルサBが今シーズン、2部Bリーグと言われる実質3部リーグで、8位に終わった。
最終戦は残留に必死なカステジョンに手こずって、終了間際の失点で2-1と敗れている。この結果、2部昇格のプレーオフ出場権(4位まで)を逃し、来季も3部で戦うことが決まっている。
これでバルサBの現メンバーが、来季に向けて大幅にアップデートされるのは間違いないだろう。久保にとっては、むしろ復帰のきっかけのひとつになるか――。6月4日で18歳になる久保建英(FC東京)。バルサ復帰はなるのか バルサBのメンバー構成は、「バルセロナU-20」に近い。今シーズンの主力は、2017-18シーズンにUEFAユースリーグ(ユース年代のUEFAチャンピオンズリーグ)で優勝したメンバーだった。トップチームの練習に帯同しているMFアレックス・コジャード、MFオリオル・ブスケッツ、DFフアン・ミランダ、DFホルヘ・クエンカなど、いずれも19、20歳の選手ばかりだ。
必然的に来季のメンバー構成は若返るだろう。
バルサBからトップ昇格の可能性があるのは、"シャビの後継者"と言われるMFリキ・プッチ、セネガル代表としてロシアW杯にも出場した右SBムサ・ワゲ、エルネスト・バルベルデ監督の覚えもめでたいFWアベル・ルイスの3人か。彼らはいずれも、トップチーム最終節のエイバル戦でもベンチ入りしている。
一方、GKジョキン・エスキエタ、SBミランダ、FWラファ・ムヒカなど、多くは新天地を求めることになるだろう。MFブスケッツ、コジャードも期待値が高いだけに、他の1部のクラブで"武者修行"する公算が高い。
「3部リーグでのプレーでは、有望な若手にとっては物足りない」と言われる実状があるため、21歳以上になると、1部、もしくは2部の有力クラブに移籍する流れになっているのだ。
そもそも、3部でプレーしていた若手選手が、豪華絢爛なトップチームに入っていきなりプレーするのは簡単ではない。
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