移籍先未定の岡崎慎司、
レスター退団後は「本能の赴くままに」
5月12日に行なわれたプレミアリーグ最終節「レスター・シティvsチェルシー」戦で、今季かぎりで契約満了となる岡崎慎司がレスターでのラストゲームを迎えた。
ベンチスタートの岡崎は、後半21分から途中交代で出場した。サポーターにスタンディングオベーションで盛大に迎えられると、4-2-3-1のトップ下に入った。
4年在籍したレスターを離れることになった岡崎慎司 チェルシーのアンカーを務めるイタリア代表MFジョルジーニョの動きをケアしながら、チャンスになるとゴール前に突進──。精力的に走り回ったものの、岡崎の足もとにクロスボールは入らず、シュートチャンスのないまま試合終了のホイッスルを聞いた。
試合後には退団セレモニーが行なわれ、大きな歓声と拍手とともに岡崎の名がアナウンスされた。
場内を1周しながら、サポーターに手を振って応える岡崎。途中、「OKAZAKI」のユニホームを掲げる子どもを見つけると、側に近寄っていきシャツにサインをしていた。献身的な走りとハードワーク、気さくな一面はこの日も変わらず、レスターの誰からも愛された岡崎の姿がそこにあった。
試合後ミックスゾーンに姿を見せると、4年在籍したレスターでの戦いについて、次のように振り返った。
「最初の2年半はかなりやれていたと思うんですけど、やっぱり(在籍3季目の後半戦で)ケガをしてからは、なかなか厳しい戦いが続いた。いろんな葛藤を抱えながら、4年間、最後まで契約を全うした。
本当に、すばらしい経験だったと思う。美談として言うなら、『すごい思い出だった』とか、かっこいい言葉で言い表せるかもしれないけど、自分のなかでは悔しいことがほとんどだった。やることはやったけど、FWとしていい結果を残せなかった」
レスターでは、加入1年目に「奇跡のリーグ優勝」を経験した。岡崎は前線からの守備で支えるセカンドストライカーとして、「プレミア制覇」に大きく貢献。レスターではこのプレースタイルでゴールを重ねていくことを決意し、在籍3季目にはシーズン前半戦だけで6ゴールを奪った。
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