遠藤航は代表のキャプテン就任に意欲的「常にやりたいと思ってます」 (3ページ目)

  • 菊池康平●文・写真 text&photo by Kikuchi kohei

 リハビリ中であったが、日本で会った時と変わらず、常に前向きでさらなる逞しさも感じた。初めての海外生活で困っていることはないのだろうか。

「言葉はほぼ大丈夫です。逆にある程度慣れてくると、ちょっと勉強が疎かになってしまっていて(笑)。もう一度しっかりスイッチを入れて、英語とフランス語の勉強に励みます。困っていることはあんまりないんですけど、強いて言うなら、家族と一緒に住めないのがちょっと寂しいかな」

 家族の話になると表情が一気にゆるんだ。家族には定期的にテレビ電話で近況を報告している。

「本当は一緒に住む予定だったんですけど、今は単身赴任のような感じなんですよ。独身のころも含めて今が初めての一人暮らしなんです」 

 急に出来た一人の時間で、言葉の勉強と料理にハマっている。

「もともと料理は得意じゃなかったんですけど、最近は楽しくて。最初は肉を焼くだけとか、シンプルにご飯と納豆、味噌汁、フルーツなどを食べていたんですけど、やはり飽きてくるので、最近は生姜焼きやローストビーフを作ったりしています。魚のレパートリーも増やしたいんですけど、魚がなかなかないんですよ」

 ベルギーで色々なレストランを回ったが、肉やポテト、パスタといった大味なメニューが多く、栄養を考えると自炊をしなければならない状況とも言える。勉強している言葉もしっかり日本で準備してきた。

「移籍する1年前くらいから知り合いに英語を教えてもらっていました。その1年間でしゃべれるまでにはなっていなかったんですが、監督の言っていることなどは何となくわかる状態だったんで、それは良かったです」

 英語を学んで来たものの、チームメイトにフランス語しかしゃべれないアフリカ出身の選手もいるのでフランス語にも挑戦している。

「発音はちょっと難しいですけれど、でも、結局それも楽しんで今はやっているので。一人でいて少し寂しいですけど、言語の勉強や料理に時間を費やせるっていうのはメリットではありますね」

 ヨーロッパの国々に囲まれているベルギーのメリットを活かして、オフの際は近隣の国へも出かけている。デュッセルドルフに行ったり、2連休があったらパリに行ったりして、リフレッシュを図っている。

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