伊東純也がゲンク移籍で驚いたこと。「練習は長く1回1回がきつい」

  • 菊池康平●文・写真 text&photo by Kikuchi kohei

 待ち合わせ場所に指定されたゲンクのショッピングモールでウインドウショッピングをしていると「はじめまして」と穏やかな口調で話しかけられた。3月初旬の夕方頃だ。

チームでの存在感が日に日に増している伊東純也チームでの存在感が日に日に増している伊東純也

「何か食べにいきましょうか?」伊東純也が発した。

 時計を見ると夕飯時だ。伊東はあまり冗舌ではないと聞いていたので、食事をしながらざっくばらんに話を聞けたらと思い、その話に乗った。

「基本は日本にいるんですよね?」という問いにうなずくと「では日本食ではないほうが良いですね」と気を遣ってくれて、近くのレストランまで一緒に歩く。

 伊東純也が所属するベルギーリーグのゲンクはレギュラーシーズンを1位で終え、現在、上位6チームで順位を決定させるプレーオフ1を戦っている真っただ中だ。プレーオフ1で優勝したらチャンピオンズリーグに出場できる。

 以前には元日本代表の鈴木隆行が2002年~2003年までゲンクに所属していた。ゲンクには日系企業も進出しており、日本人が比較的多い街だ。

 伊東にとって初の海外リーグでのプレーとなる。日本代表として海外で戦ってきた経験はあるものの、日本人ひとりでチームに入っていくにあたり、戸惑うことが多かった。

「言葉を含めて環境が違うので難しいです。グラウンドも日本とは違うので」

ヨーロッパに移籍した多くの日本人選手に話を聞いたが、グラウンドが圧倒的に違うという。プレーをしていたら自然と筋力がつくほど地面がぬかるんでいるのだ。

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