森保Jの新主将、吉田麻也の決意。「自分が信じる道でリードする」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 次のマンチェスター・シティ戦(12月30日)と、チェルシー戦(1月2日)で負けが続くんじゃなくて、ここからまた這い上がるような、そんな精神的な強さというのを身につけていかないといけない。それが今の監督、今のスカッドならできると僕は思っているので。だから、まだまだ満足できないです。

(指揮官の目指すサッカーを習得するには)時間はかかると思う。フィジカル的にもフィットしていないといけないし、(選手ひとりひとりが)賢くなければいけない。少しずつ学びながらかなと思います」

 ハーゼンヒュットル監督は、吉田を含むDF陣への要求も多いという。そのひとつが「縦パス」。実際、最終ラインから前方にパスをつけるシーンが増えた。

「『ボールを奪った後に前につけろ』と指示がある。今までは負けが続いていて、みんなのパスの選択肢が『後ろ』や『横』になっていた。そうなると、やっぱり攻撃できない。とにかく、ハーゼンヒュットル監督は『奪ったら前へ』と。そこは細かく言われていますね」

 吉田が言うように、まだまだチームは発展途上にある。しかし、新監督の就任から4試合のパフォーマンスを見た限りで言えば、少なくとも残留争いに巻き込まれそうな悲壮感はない。むしろ、ここからどこまで成長していけるかという期待感のほうがずっと強い。

 次節のマンチェスター・C戦とチェルシー戦では苦戦が予想されるが、長い目で見れば、サウサンプトン、そして吉田にとっても、ハーゼンヒュットル監督の就任は大きな転機になるのではないか。

 さて、12月26日からアジアカップを戦う日本代表の合宿が始まった。

 ウィンターブレイクのないプレミア勢は、年末年始の過密日程の真っ只中にあり、吉田もイングランドでフル稼働中だ。サウサンプトンで監督交代があったこともあり、アジアカップのことは「まだ考えていない」(吉田)という。

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