ブンデス前半戦、日本人選手7人の通信簿。存在感発揮は長谷部と大迫 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

宇佐美貴史(フォルトゥナ・デュッセルドルフ/14位) 5.5

 1部に昇格したチームが降格の筆頭候補にされたのは、前回昇格時にやはり1年で降格しているから。前半戦を終えて14位というのは健闘していると言っていい。宇佐美はたっての希望でデュッセルドルフに残留したが、序盤は戦力として計算の立つ存在とはみなされていなかった。

 だが、第10節を過ぎたころから、コンスタントな活躍が見られるようになった。ヘルタ・ベルリン戦で1得点1アシストを記録し、バイエルン戦も70分まで出場。さらにドルトムント戦では1アシストを挙げ、首位チームに今期初黒星をつけたのに大きく貢献した。宇佐美の場合、アジアカップに招集されていないのはむしろポジティブなことだろう。単発の活躍ではなく、安定したプレーを見せてこそ評価に値する。

原口元気(ハノーファー/17位) 5

 チームはまさかの17位で折り返すことになった。アンドレ・ブライテンライター監督の交代が噂されたり、マルティン・キント会長が「それは今のテーマではない」と否定したり、周囲の動きは忙しい。

 原口自身に関しては、シーズンイン直前の不運なケガもあったが、10番を背負う選手としては物足りないと言わざるを得ない。14試合出場のうちフル出場は7回、無得点。左MFでプレーするが、「チームを助ける」と本人も言うように、得点に絡んだプレーが求められる。ここで求められているのは守備に奔走する原口ではない。あくまで結果を出すこと。原口の活躍はチームの浮上に直結するはずだ。

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