「メッシ・ロナウド時代」を揺るがす。
モドリッチがバロンドールに浮上

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getyy Images

「メッシ・ロナウド時代」

 現代サッカー界は、そうくくられる。リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウドという2人のプレーは尋常ではない。叩き出した記録も群を抜いている。

 ロシアW杯も、正念場での2人の存在感は変わらない。

 しかし時代は常に変わるし、彼らも"永遠に超人"というわけではないだろう。

 フランスのアントワーヌ・グリーズマン、ブラジルのネイマール、ベルギーのケヴィン・デ・ブライネのような選手も台頭しつつある。また、スペインのマルコ・アセンシオ、ポルトガルのゴンサロ・ゲデス、フランスのキリアン・エムバペ、ブラジルのコウチーニョのようなルーキーもいる。彼らは次世代を担うことになるはずだ。

 ただ、2018年のバロンドールとしてにわかに浮上したMFがいる。

クロアチアの主将でありチームの中心でもあるモドリッチクロアチアの主将でありチームの中心でもあるモドリッチ メッシ、ロナウドは10年間、5回ずつバロンドールを分け合っている。

 しかし、今年はひとりのクロアチア代表選手が受賞しても不思議はない。

「もし彼がスペイン人か、ドイツ人だったら、きっとバロンドールを受賞していただろう。クロアチアは小国だからね。注目度が違う」

 クロアチア代表のディフェンダーで、リバプールに所属するデヤン・ロヴレンはそう皮肉っている。

 ロヴレンの言う「彼」とは、ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード、32歳)を指す。

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