美しい辞任を選んだジダン。
レアル監督はあまりに「ややこしい仕事」
ジネディーヌ・ジダンがレアル・マドリードの監督を電撃辞任した。
「自分たちは考え方を改めなければならない」とカルレス・プジョルがつぶやき、「補強した選手たちは、どういう動きをすればいいのかわかっていない」とシャビが愚痴をこぼした。リーガとスペイン国王杯の2冠を達成し、すばらしいシーズンを送ったはずのライバル、バルセロナのOBたちも、満足感より焦燥感を募らせた。それぐらい、レアル・マドリードのチャンピオンズリーグ(CL)3連覇は大きな成功だった。
だが、ジダンは現役を退いたときと同様、美しいイメージのままでチームを離れることを決めた。
記者会見でレアル・マドリード監督辞任を発表するジネディーヌ・ジダン「勝ち続けるイメージが持てないとき、望んだものがイメージできないときは、変化をすることが必要だ」
ジダンは辞任会見でチームを去る理由をこう述べている。おそらく、自分が引き続きこのチームの舵をとってもイメージ通りに進んでいかない。3年がひとつのサイクルと言われるサッカーで、3年目を迎えた今だからこそ、チームには新たな改革が必要だと説明した。
ジダンがチーム退団を決めた理由のひとつは、リーガでの不振があるに違いない。3位という結果は、他チームであれば十分に合格点を与えられるものだが、常に勝利を義務付けられているレアル・マドリードでは評価の対象にはならない。さらに悪いことに、優勝したバルセロナに勝ち点差17をつけられてしまったのだ。
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