2018.05.11

柴崎のヘタフェ。そのユースで
レギュラーを張る「謎の日本人」の正体

  • 栗田シメイ●文 text by Kurita Simei
  • 写真提供●ヘタフェCF

 柴崎岳が所属するリーガ・エスパニョーラ1部ヘタフェCFには、虎視眈々とトップチーム昇格を狙うひとりの若者がいる。今年1月に、ユースの最高峰であるヘタフェのユースチームに入団を果たした、18歳の柿沼利企(かきぬま・りき)だ。

今年1月にヘタフェユースと契約した柿沼利企 左ウイングのレギュラーとして、スペイン・ユース1部の第19節レガネス戦から11試合に出場し、1ゴール、3アシスト。その活躍ぶりから、ヘタフェの公式ホームページで柿沼のインタビューが大々的に紹介されるなど、期待の若手として注目を集めている。

 柿沼は、昨年秋から1カ月にわたって行なわれた入団テストで、スペイン人の猛者(もさ)たちを相手に存在感を放った。ヘタフェのアンダーカテゴリーの総監督でもあるイヴァン・ルイス監督は、柿沼獲得の経緯を次のように明かす。

「正直に言うと、最初に見た時のリキのプレーはあまりよくなかったんだ。サッカーをあまり知らない子、という印象だったね。でも、彼にディフェンス面とポジショニングについて指示したら、それを機に驚くほどスムーズなプレーができるようになった。本当にわずかなアドバイスだよ。

 それ以降はプレーの意図の飲み込みが早くなり、そこから2週間は劇的によくなったんだ。1対1の局面での突破力とスピードにはもともと光るものがあり、スペインでも充分通用すると思っていた。それに加えて戦術理解度が深まり、チームへの適応能力もあるため、『この選手は伸びる』と思ったんだ」