ネイマール抜きでも、なぜ今季のバルサは強いのか。あの3人が考えた (6ページ目)

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倉敷 バルサフロント陣の仕事は高く評価できません。特に夏はバタバタでした。パウリーニョの活躍で結果オーライと見えそうですが、たとえば、ジェラール・デウロフェウの件はどうでしょう。自分たちで育てた選手をエバートンに売ったと思ったら、今季になって買い戻した。チャビも批判していましたが、一度バルサを出て行った選手を買い戻すことはクラブの歴史上あまりなかったことです。しかも、そのデウロフェウはまた放出濃厚と言われています。フロントの失策と言っていいでしょう。

小澤 僕も同感ですね。最近のバルサを見ていると、いわゆるバルサが長年積み上げてきたプレーモデル、スタイルというものが徐々に消滅しつつあると感じます。実際、トップチームの影響もあるとは思いますが、現在のバルサの育成を見ても縦に速いサッカーをやっています。現代サッカーのトレンドもある程度追うことは重要だと思いますし、バルサほどのクラブでも時代に応じて変わるべき部分はあるのでしょうが、逆にそれをやりすぎて、本質を失っているような気はします。

 昨年11月にバルサのカンテラ(下部組織)の練習や試合を見に行った時も、かなり中盤を省略した縦に速いサッカーをやっていたので、今後はチャビ・エルナンデスやイニエスタに代表されるようなバルサのモデルを継承するような選手はなかなか育ってこないでしょう。バルサファンにとっては、ネガティブな話になってしまいますけど。

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