柴崎岳にはヘタフェがよく似合う。
テクニシャンの復活にファン大歓声 (4ページ目)
一方、万雷の拍手の中で復帰を果たした柴崎は、試合の感触を確かめるかのような落ち着いたプレーを見せた。直線的なサッカーを身上とするチームの中で、ひとり涼しげにヒールパスでテクニシャンぶりを発揮するなど、曲線的なプレーで変化を与え、試合のリズムを変えることができていた。
もちろんまだトップフォームとは程遠い内容ではあったが、随所に見られた柴崎らしいプレーに、ヘタフェ・サポーターは完全復活に向けて大きな期待を寄せたはずである。
不在の間にレギュラーメンバーが固まってしまったうえ、ホセ・ボルダラス監督も柴崎の起用については慎重に行なうと明言しているだけに、すぐに次節からスタメンを奪取するのは難しいかもしれない。しかし監督やチームメイト、そしてサポーターにも自分のプレースタイルと特長を理解してもらっている柴崎が、チームの中で重要な役割を担っていることに変わりはなさそうだ。
試合は、0-0のまま終了して、お互い勝ち点1を分け合う結果となった。しかしヘタフェは7位、エイバルも勝ち点わずか2ポイント差の13位に上昇するなど、お互い得るものはあっても失うものはなかった試合だったのではないだろうか。
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