浦和がレアルを倒せば激突?クラブW杯のグレミオはドローンも武器

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki photo by Getty Images

 U-23代表がリオ五輪で優勝し、フル代表が2018年W杯南米予選で圧倒的な強さを発揮して首位通過したのに続いて、ブラジルサッカー復活を印象づけた今年のコパ・リベルタドーレス制覇だった。

ラヌスを破り、リベルタドーレス杯を掲げるグレミオの選手たちラヌスを破り、リベルタドーレス杯を掲げるグレミオの選手たち 11月22日、ブラジル南部の都市ポルトアレグレで行なわれた決勝第1戦。グレミオは昨年のアルゼンチン王者ラヌースの堅牢な守備に苦しめられた。

 前半は高い位置からのプレスによってパスワークを封じられ、逆にカウンターから2度の決定機を作られたが、これはGKマルセロ・グローエのファインセーブによってかろうじて救われた。

 後半、ラヌースは主として深い位置で守備ブロックを構築し、グレミオは明らかに"ボールを持たされている"状態。決定機を全く作れず、時間ばかりが過ぎていった。ようやく83分、右からのクロスを頭で折り返したボールに途中出場のMFシセロ・サントスが反応して左足で蹴り込み、これが決勝点となった。

 だが、地元観衆がホームチームを常軌を逸した熱意で応援し、相手チームへすさまじいプレッシャーをかける南米では、ホームが圧倒的に有利。グレミオのホームでの1点差勝利など、アドバンテージのうちに入らない。試合内容からみても、第2戦をホームで戦うラヌースの方が優勝に近いと思われた。

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