レアル・マドリードがおかしくなった。初昇格ジローナにまさかの敗北 (3ページ目)
もうひとり、低調なプレーを見せているのが、カゼミーロだ。
DFラインの前を横切る中盤のスペースを死守する役割だが、今シーズンは、相手にそこへ簡単に入られてしまっている。ジローナ戦のスローインからの失点シーンでは、完全にスペースを渡してしまっていた。容易にボールを持っていかれ、失点につながっている。
「点の部分で、インテンシティが下がる場面がある。そこを相手につけ込まれている。しかし残念がっていても仕方ないし、我々は次のページをめくる」
セルヒオ・ラモスは強気である。
それでも、守備は再建が急務だろう。ジローナ戦は左サイドバックのマルセロも調子を崩し、右サイドバックのアクラフ・ハキミは経験不足を露呈。さらに、GKのフランシスコ・カシージャも試合勘の鈍りを感じさせた。ビルドアップに苦しみ、カウンターを発動させるどころではなかった。
守備陣が不安定なそのツケを、攻撃陣が被っている。ジローナ戦のロナウドは終始、「メッシ、メッシ、メッシ」というスタンドの大合唱にいらつき、平常心を失っていた。唯一、MFイスコだけが好調を保っている状況だ。
「サッカーはディテール。例えば、ジローナ戦の1失点目は集中力に問題があった。しかし、試合全体でのプレー強度に問題があったとは思わない。果敢に戦う姿勢を示してくれた」
ジネディーヌ・ジダン監督は敗戦後にこう語っているが、彼自身の采配もこの日は不発だった。逆転されたあと、追いつくために3バックにしたが、むしろ混乱を招いた。中盤でボールが持てず、逆に攻め手を失ってしまったのだ。
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