松井大輔のポーランド2部移籍。「先の見えない場所に身を置きたい」 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

──1年目の2014年シーズンは、キャプテンマークを巻いて開幕を迎えましたね。

「僕としては、1年でJ1昇格ということだけを思い描いてプレーしていたんですけど、うまくいかないのが人生というか。だんだん試合に出られないことが増えて、その状況が続いてしまった。もちろん、僕のチーム内における立場としては、チームをまとめてプレー以外のところでも頑張らなければいけない。今振り返ってみると、それまでの自分とは役割が変わっていたので、それがすごく難しかったです」

──試合に出られなくなった要因を、どう捉えていますか?

「まずは自分自身のコンディションの問題でしょうね。日本に帰ってきた時は32歳。本来ならサッカー選手としては脂が乗っている時期ですが、僕の場合は30歳から31歳くらいに1シーズンほど試合に出られなかったり、ケガでシーズンを棒に振ったり、とにかく試練が多くて、フィジカルの低下が人よりも早かったのかもしれない。常に90分試合に出ている選手とはそこが違っていたので、身体のキレも含めて、トップフォームを維持する感覚をなかなか思い出せなかったのもありました」

──昨年からシーズン開幕前にカズ(横浜FC)のグアム自主トレに参加するようになったのは、そういった危機感が芽生えたからですか?

「はい。またイチから自分の身体を作り直したかったし、50歳になっても現役を続けているカズさんからいろいろな話を聞きたかった。おかげで、去年も今年も大きなケガもなくやれているし、調子もすごくいい。まだ2回の参加ですが、自分の中ではカズさんから学んだことがすごく大きいと感じてます」

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