「ファンID」さえあれば快適。ロシアでサッカー観戦を実践してみた (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 同じような価格帯でも、泊まったホステルによってかなり異なる特色があった。モスクワで泊まったホステルは、実にコスモポリタンだった。宿泊客は、地元ロシア人はもちろんのこと、コンフェデ杯参加国のチリ人、メキシコ人、そして今や世界中どこでも元気な中国人や韓国人の観光客、さらにはブラジル人も多かった。ここでは英語が共通語として機能していて、曜日によって「ロシア市内観光ツアー」「ロシア地下鉄ツアー」「ロシア料理の夕べ」など、さまざまなイベントも開催されていた。

 次に泊まったカザンでは、まさに「ロシア人の巣窟」と呼びたくなるほどロシア人だらけ。ホステルの受付ではまったく英語が通じない。たまに外国人の宿泊客がいても、ロシアに留学に来ている人たちで、ロシア語を流暢に話していた。

 しかし、このアウェーな環境のおかげで、街中では愛想のないロシア人もいったん懐(ふところ)に飛び込んでしまえば、陽気でおしゃべりな人だらけなことも知った。若くて美人の女の子も下ネタ好きだし、男はウォッカを片手にいつまでもこちらを寝かせてくれなかった。ちなみにロシアに限らず『NARUTO』『ドラゴンボール』『ONE PIECE』(いずれも集英社刊)は世界共通の鉄板ネタだ。

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