CL決勝はユベントスにチャンスあり。39歳ブッフォンの初戴冠なるか

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 スペインの「白い巨人」とイタリアの「老貴婦人」。気品と風格、そして実績を備える欧州きっての2つの名門が、ウェールズの首都・カーディフで頂点を目指す。贅沢で、素敵なファイナルだ。

CL準決勝でモナコを退け、レアルとの頂上決戦に臨むユベントスCL準決勝でモナコを退け、レアルとの頂上決戦に臨むユベントス ジネディーヌ・ジダン監督率いる純白のレアル・マドリードはチャンピオンズリーグ(CL)史上初の連覇と、チャンピオンズカップ(CLの前身)時代から通じて最多となる12回目の欧州王者を狙う。

 名称がCLになってから数えてもすでに5回の優勝を誇るが、さらに驚くのは決勝での戦績である。彼らはこれまでに5度決勝に進出し、そのすべてに勝利しているのだ。2000年にFIFAから20世紀最高のクラブに認定されたレアルは、以降もその名にふさわしい成績を収め続けている。

 一方、白黒の縦縞をまとうユベントスは、チャンピオンズカップ時代から通算3度目の欧州制覇まであと一歩と迫った。ただし、彼らは決勝での黒星が「6」と、不名誉な最多記録を持つ。記憶に新しいところでは、一昨季のファイナルでバルセロナと対戦し、先制された後にアルバロ・モラタ(現レアル)のゴールで追いつきながらも、最後はMSNの破壊力に抗(あらが)いきれず、1-3で敗れた。

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