明るくなった香川真司。相手ボール奪取の守備で光るが、攻撃面は... (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 試合終了のホイッスルが鳴った直後こそぐったりと疲労感を漂わせたが、元ドルトムントで現在はレバークーゼンでプレーするケビン・カンプルと握手を交わし、マンチェスター・ユナイテッド時代の同僚だったチチャリートとも長く話をしていた。その後はチームメイトとじゃれあいながらサポーターたちの待つスタンドへ挨拶に向かう。その様子はただただ楽しそうで、試合に出ていない一時期とは全く違っていた。

 この日は前半終了間際にマルコ・ロイスが負傷してクリスチャン・プリシッチと交代。香川が入ると、オーバメヤンの1トップに対して香川とプリシッチの2シャドウのような形となった。

 香川は最近、相手に寄せられた際のフィジカルバランスを修正するトレーニングをしているという。この試合でも守備面で体を張り、珍しく相手からボールを奪い切る場面も見られた。

「身体のバランスを意識してトレーニングしている中で、そういうところでスピード落とさずにボールを取りに行くというところが課題だったけど、今はトレーニングで修正したことが表現できていると思う」と、成果を語る。

 ただ、手応えは感じているものの、求められているのはそこではないことも自覚している。

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