内田篤人の復帰。「贅沢は言わない、長く続けられるだけでありがたい」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 ただ、内田は出場したことだけで満足しているわけではない。この日、どんなことに喜びを感じたかと聞かれると、こう答えた。

「勝ちにいくことが頭に浮かんだのがよかった。やっとピッチに立てて、『ケガなく終えたいな』ではなく、『どうやったら勝てるかな』と思っていた」

 戦力として戦えないと、ここにいる意味はなくなってくる。

「次の目標はホームスタジアムで出ること。年内は厳しいかな。ベンチスタートでもなんでもいいから。1年9カ月やってないアスリートは、引退がかかっているからね。まずは復帰ができた。次はベンチだスタメンだって贅沢を言わずに、競技を長く続けられるだけでありがたいと思わないと」

 まずは「おめでとう」だろう。考えられないほどの長期間のリハビリを経て、時に絶望しながらも復帰することができたその気持ちの強さには感心するしかない。だがコメントの通り、内田自身はすでに先を見据えている。バリバリとかつてのように活躍する日を楽しみに待ちたい。

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