宇佐美、細貝...消息が途絶えがちなブンデス日本人選手の逆襲はあるか (3ページ目)

  • 鈴木智貴●文 text by Suzuki Toshiki
  • photo by AFLO

 しかし、その報道から4日後に行なわれたケルン戦で、宇佐美は78分からピッチに登場。実に3ヵ月ぶりの公式戦出場だった。これまでたびたび宇佐美への信頼を口にしてきた強化責任者のシュテファン・ロイター氏は試合後、「サッカー面で宇佐美は非常にいい選手であるし、今日の試合でも何度か相手のタックルを受けたが、うまく耐えていた。(試合に出られるようになるまで)時間のかかる選手だっている。我々は、彼の持つクオリティーに全幅の信頼を置いている」と、ポジティブに評価していた。

 翌節のフランクフルト戦でも74分に交代で投入されるなど、緩やかではあるが、チーム内での存在感は上昇している。特にこの試合では、ボールに触れる機会こそ少なかったが、対峙するフランクフルト右SBティモシー・チャンドラーへ激しくプレスをかけるなど、ディフェンス面での意識は以前よりもはるかに増している。昨シーズン、ダルムシュタットを史上初の1部残留に導き、年間最優秀監督も受賞したシュスター監督の守備戦術を身につければ、宇佐美は今後、選手として着実に成長していくはずだ。

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