意外と共通点が多いペップとコンテ。
「高給取り」監督対決の軍配は? (4ページ目)
今季プレミアリーグのビッグ6のひとつを逆転で下し、現地メディアの多くは「コンテの3バックがひとつ目のテストをクリアした」といった論調でこの試合を報じた。「だが、本当の試練は翌週のシティ戦にある」と続けた点も多くに共通していたし、コンテ自身も認めている。
「マンチェスター・シティはファンタスティックなチームだ」とコンテは言う。それは間違いない。だが、バイエルン時代のCLなどからも分かるように、スマートなグアルディオラのチームは完璧に見えても、大事なところで脆さをさらけ出すことがある。まして、少し前の記事で書いたように、現在のシティは彼の思い描くチームからは程遠く、スランプから完全に抜け出せていないようにも見える。エリートが一度挫折すると、回復に時間がかかるように。とはいえ、CLのグループリーグ突破が決まった今、この一戦だけにすべてを注げるし、もしかすると3バックに対する秘策を用意しているかもしれない。
いずれにせよ、今季のスリリングなプレミアリーグの行方を占う大一番であることは間違いない。「エリーティシズム」というものが苦手な僕は、情熱のイタリア人に肩入れしたい。今季は欧州カップ戦に参加していないチェルシーが敵地でシティを破ったら、タイトルさえも現実味を帯びてくる。「気の早い話だ。謙虚に自分たちの仕事を信じ続けなければならない」とコンテは言っていたけれど。
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