小林祐希が描く未来予想図。「今、一番行きたいのはウェストハム」 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • ルート・フースト●写真 photo by Ruud Voest

―― ヘーレンフェーンではボランチです。トップ下へのこだわりは?

小林 「ポジションへの葛藤」とまではいかないけれど、今でも俺はトップ下をやりたいという気持ちがあります。ボランチとして成長していて、ヘーレンフェーンに必要な選手になっているなか、今は、「前の選手が何をすればいいか」というのをわかってきている。この状態でトップ下をやったら、以前よりうまくなっていると思いますよ。

 俺が代表に呼ばれて、「トップ下をやれ」と言われれば、すんなりできると思います。ヘーレンフェーンで経験していることがすごく役立つと思うんです。危機管理、ポジションチェンジ、出ていくタイミング......。シュートも毎試合1本は打っているから、これを2本、3本と増やしていきたい。

―― 今の活躍を考えれば、2013年、小林選手がJリーグでたった1試合の出場に終わったのは不思議です。なぜでしょうか?

小林 メンタルが子どもでしたよね。2012年にヴェルディから移籍して、2013年はまったく試合に出られなくなった。そんなに昔の話じゃない。俺がシーズンを通して試合に出たのは、2014年と2015年だけですから。

―― 日本にいる知り合いに聞いたところ、「あのころの小林は、やさぐれていた」と。

小林 そうね......。俺のターニングポイントは、ふたつあります。2013年、関さん(関塚隆)がジュビロの監督になったので、「監督が代わったからがんばろう」ってなるじゃないですか。すると6月の半ば、監督と選手の個人面談があったから、俺も自分の意見を伝えようと監督室に行きました。

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