ラニエリ迷走。突然の5バックで岡崎慎司CL初先発がお預けを食らう (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 それでも、レスターは流れを自分たちのもとへ引き寄せられず、時間だけが経過していく。岡崎に出番の声がかかったのは、そんなタイミングだった(71分)。トップ下としてピッチに飛び出すと、チームのエンジンをかけようと精力的に走り回る。81分にはバーディーがヘッドで落としたボールに合わせようとしたが、わずかに届かなった。その2分後にもペナルティエリア手前の位置からドリブル突破を試みるも、敵にブロックされた。

「途中から出て、あれだけ走り回らされたら、やっぱりきついですね(苦笑)。リズムも掴めていないのに、やたら『前へ行け!』と言われて。相手に(パスコースの)トライアングルを完璧に作られている状況でも追いかけた。流れをもうちょっとで引き寄せられそうなところまで来ていたと思いますけど......決定的な場面もなかった」

 消耗がかなり激しかったのだろう。試合終了のホイッスルが鳴ると、岡崎は両手をひざに置き、そのまましゃがみこんでしまった。だが、日本代表FWの投入も試合展開を劇的に変えるところまで至らなかった。スコアは0−0。グループリーグ突破に向けて大きく前進したが、チームとしては不安が残る内容だった。

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