カンプノウに降臨したスーパーサイヤ人。CL開幕戦でバルサ大勝 (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 前半2分、無駄に長いショートコーナーから始まったバルセロナの攻撃。ネイマールにボールが渡ると、ネイマールはドリブルで中へ切り込み、スペースに走り込むリオネル・メッシを見つけパスを出す。アルゼンチン人FWは角度がない中で言葉通り豪快な一発を撃ち放ち、セルティックゴールのネットを簡単に揺らしてみせた。

 さらに27分、メッシのスルーパスを受けたネイマールがGKと1対1のチャンスを迎える。だが、ここでブラジル人FWは走り込んでいた中央のメッシにラストパスを送った。メッシは落ち着いて2点目を決め、試合の大勢を早々に決めてしまった。セルティックは守りの人数を増やし守備を固めたはずだった。だが、スーパーサイヤ人と進化を遂げた2人のフュージョン(コンビネーション)の前に、その包囲網は無力だった。

 後半に入ると、バルセロナはアラベス戦でためたフラストレーションをぶつけるかのようにセルティックを蹂躙(じゅうりん)する。

 50分、ネイマールのドリブルを止めることのできないセルティックはゴール前でファールを犯す。ボールを挟んで右にメッシ、左にネイマールが立ったゴールほぼ中央でのFK。ブラジル人のキックから放たれたそのボールの軌道は鮮やかな弧を描いて壁を越え、セルティックのGKドゥルス・デ・フリースの手を弾いてネットに吸い込まれた。

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