ミドルでゴール強襲。レスター2季目、岡崎慎司の新たな引き出し (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

「プレシーズンのキャンプに入る前くらいから取り組んでいて、練習が終わった後も、ずっとミドルシュートの練習をしている。1日50本くらいを、1週間に2回ぐらいやっています」

「今までにない引き出しを見せられたと思う」と言うように、対戦相手にとっても意表を突くミドルシュートだったに違いない。この場面で、スウォンジーの最終ラインがとった選択は、スペースを空けない「ステイ」。ワンツーやドリブル突破を警戒していたが、昨シーズンも岡崎と対峙している彼らの頭のなかに、ミドルを打ってくるイメージはなかったのではないだろうか。ミドルシュートというカードをチラつかせることで、相手は守備の的を絞りにくくなり、結果としてワンツーやドリブル突破のチャンスも広がってくる。

 そして、もうひとつの決定機が、マフレズが失敗したPKを押し込もうとした場面。走り込んだ岡崎のもとにボールが転がってきたが、敵が素早くカバーに入り、シュートはGKにブロックされた。「こぼれ球を相手と競り合いながら打ったので、GKに弾かれた。シュートを浮かしたら外れるので、股を狙えばいいかと股抜きを狙ったんですけど、ダメだったですね」と唇を噛んだが、そもそもPKを獲得したのも岡崎だった。日本代表FWによれば、自分がPKを蹴ることも頭をよぎったという。

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