ヘーレンフェーン移籍は夢への第一歩。
小林祐希が語る大いなる野心

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 ヘーレンフェーンの入団記者会見で、小林祐希が着たユニフォームの背番号は「21」だった。この番号は、昨季までチームのキャプテンを務め、レフティーMFとして活躍したジョイ・ファン・デン・ベルフ(現レディング/イングランド)が背負っていたものと一緒だ。

小林祐希はヘーレンフェーンのホームスタジアムで入団会見を行なった小林祐希はヘーレンフェーンのホームスタジアムで入団会見を行なった はたしてヘーレンフェーンは、「ファン・デン・ベルフの後継者」として小林を獲得したのだろうか――。そう問うてみると、テクニカル・ディレクター(TD)のゲリー・ハムストラは笑いながら、即座にこう言って否定した。

「いいや、違うよ。21番の背番号は、祐希が自ら選んだものなんだ。そもそも、選手としてのタイプが違う」

 MFとして攻撃的にも守備的にもプレーでき、チーム事情によってはストライカーとしても前線に立ったポリバレントなファン・デン・ベルフは、ベテランとしてチームのメンター(助言者)という役割も果たしていた。しかし、小林はより中盤に特化し、洗練されたタイプだ。「小林はとてもテクニックが精巧な選手。とても創造性の溢れるMFだ」と、ハムストラTDは言う。21から21への背番号の継承は、たまたまだったらしい。

 一方、背負うことになった「21」への思いを、小林はこう語る。

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