清武弘嗣はベンチ入りなるか。今季のセビージャに欧州中が注目 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

 そう語るのは、昨季から在籍する右サイドバックのマリアーノ。3-4-3ではボランチを任されるなど、選手は複数のポジションを担当することになりそうだ。

 サンパオリ・セビージャの特徴は、ボールを握る(キープする)、ボールを運ぶ、その強度が高い点にある。例えばマインツ戦では、少々のプレッシャーを受けてもボールを失わず、平然と自陣から持ち運ぼうとした。危険を顧みないせいで、ステベン・エンゾンジがボールキープを狙われ、何度か危機を招いたものの、あえて相手に食らいつかせていた。挑戦的プレーフィロソフィを持つチームと言えるだろう。

「攻撃の自由度が上がった。このプレースタイルは自分に合っているね。本物のフットボールを楽しめているよ。監督の信頼を感じる」

 プレシーズンでの台頭著しい左サイドアタッカー、イェウヘン・コノプリャンカは昨季以上の手応えを感じている。

 一方、ポゼッション力を上げるため、ボールを奪い返すインテンシティに対する要求も高い。守備はマンマーキングに近く、チリ代表と同じく「1対1は決闘」と位置づけられる。自分のゾーンに来た敵に食らいつき、自由にさせない。ボールの出どころを抑え、奪い返すと、素早く展開してカウンターで仕留める。敵陣に押し込むと、そこからボールを持ち出させず、相手をねじ込む厚みもある。

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