メンタルの強い国はどこか。「PK戦の強さ」で占うEURO王者のゆくえ
6月10日(現地時間/開催地フランス)に開幕してから、連日熱戦が繰り広げられてきたEURO2016。いよいよベスト16が出そろって、6月25日からは決勝トーナメントがスタートする。
これからは、まさに実力が拮抗したチーム同士の対戦が続いていく。それだけに、90分、さらには延長戦へおよんでも決着がつかないこともあるだろう。だが、決勝トーナメントはノックアウトステージとなる。その舞台において、避けては通れないのがPK戦だ。ゴールキーパーの能力やキッカーの技術はもちろん、何より精神力が問われる"過酷な戦い"だが、この試練を乗り越えられずして、栄冠を手にすることはできない。
EUROでも、最近2大会は決勝トーナメントに入ってからPK戦におよぶ死闘を一度は演じて、そこを勝ち抜いたスペインが頂点に立っている。過去にも、EURO1996のドイツ、EURO1992のデンマーク、そしてEURO1976(※当時の名称はUEFA欧州選手権)のチェコスロバキアが、決勝トーナメントのどこかでPK戦を経験。紙一重の勝負を乗り越えて、欧州王者の座に就いている。
この傾向は、W杯の舞台でも同様だ。1990年W杯の西ドイツをはじめ、1994年W杯のブラジル、1998年W杯のフランス、そして2006年W杯のイタリアと、最近7大会中4大会において決勝トーナメントのどこかでPK戦勝利を飾ったチームが世界王者に輝いている。
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