シュート19本で1点。ユーロの伏兵・スイスの攻撃が期待外れなわけ (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Hara Etsuo

 本来、セカンドグループのチームがトップグループに割って入ろうと思えば、チーム(組織)でのプラスアルファが必要になる。どんなにスイスが粒ぞろいのタレントを擁していようと、単純な個人能力の比較になれば、フランス、ドイツ、スペインなどのほうが明らかに上だからだ。

 だが、残念ながらスイスにはそれがない。伏兵として優勝候補に一杯食わせるだけの要素がない。むしろスイスがやろうとしているのは横綱相撲。選手個々の力を足し算しただけで連動性のない、“ぶつ切り”のサッカーだ。

 今大会、“事実上の”決勝トーナメント進出一番乗りを果たしたスイス。しかし、今のスイスには、(例えば、8年前のロシアのような)旋風を起こす匂いは感じられない。
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