「本田圭佑は頭が切れる」ブロッキ監督がミランの重要な切り札と明言 (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari   利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 後半2分にはマリオ・バロテッリがPKを失敗。カルロス・バッカがやっと1点を返したと思ったら、今度はアレックスの失敗からフロジノーネに3点目を許してしまう。アレックスもまた、これまで活躍してきた数少ない選手だったのが、彼もドンナルンマ同様この試合では戦犯となってしまった。その後、本田圭佑がゴールネットを揺らすようなシーンもあったが、これは残念ながらオフサイドの判定。

 ミランは最後に同点に追いつき、その後逆転を狙ってバロテッリがカウンターからシュートを放ったがこれは不運にもゴールバーに当たり、勝利は幻となった。

 試合後、サン・シーロでは観客の怒りが爆発した。無理からぬ話だ。ミランはこの試合を引き分けたことで、サッスオーロに追い越されて7位、つまりヨーロッパリーグ圏外に転落してしまったのだ。リーグ戦はまだ2試合残っており、コッパ・イタリア決勝もあるが、今シーズンもまたヨーロッパで戦う資格を勝ち取れず、失敗に終わりそうな、そんな暗雲がミランの先に見え隠れしている。

 リーグ戦終了まで6試合の時点で監督を代えたことは、チームにいい揺さぶりをかけたとは思えない。選手たちは再び闘志を取り戻すのではなく、反対に萎縮してしまい、自分たちの限界――特に精神面での限界を、より明らかにしてしまった。

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