2016.03.01

優勝候補の宿命。岡崎慎司を苦しめる
下位チームの「レスター対策」

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

「最終ラインの裏に出る動きが、なかなかできなかった。対策を練られてしまうと、今日のような展開になるのかと感じました」

「やっぱり、レスターはこういう試合運びに慣れてない感じがしました」

 試合後、レスター・シティ岡崎慎司は淡々とつぶやいた。

ノリッジの固い守備に苦しめられた岡崎慎司 終了直前まで0-0で推移していたノリッジ・シティとの一戦は、89分、FWレオナルド・ウジョアの決勝弾によってレスターが1-0で辛勝した。「今日は引き分けでもキツかったし、勝ったのはデカいですね」と、岡崎が安堵の表情を浮かべたように、前節のアーセナル戦で黒星を喫したレスターには、風向きを変える価値ある1勝になった。

 しかし、試合を振り返ると、手放しで喜べるパフォーマンスではなかった。「ボールを失うと、ノリッジは自陣深くに5人の選手を並べた。ノリッジの戦術により、レスターは引き分けで終わりそうだった」と評したのは、イギリス公共放送の『BBC』である。得意のカウンターアタックは影を潜め、レスターの代名詞である「速さと力強さ」が共存する攻撃が抑えられていたのだ。

 その理由は、ノリッジが用いた「レスター対策」にほかならない。17位の降格圏付近に沈むノリッジが採用した戦術の有効性は、イギリスメディアも試合前から指摘していた。たとえば、元イングランド代表MFの解説者、ダニー・マーフィーも次のように話している。