2016年、岡崎慎司がプレミアリーグで不動のFWになるために (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by Getty Images

「やっと自分のストロングポイントが出せてきた。でも、もうひとつのストロングポイントである、『ゴールを決めるところ』を今度は突き詰めていく。そういう意味では、着実に段階を踏めていると思います。だから今は、"頑張る選手"から脱却を考えていかないと」

 シーズン前半戦に岡崎が挙げたゴール数は3で、やはりストライカーとしては物足りない数字である。しかし、FWとして難しさも抱えながらプレーしていた。

 第19節終了時におけるレスターの得点数は37で、これはマンチェスター・Cと並んでリーグトップの数字である。得点源は、今季ブレイクしたFWジェイミー・バーディー(15得点)とMFリヤド・マフレズ(13得点)。このふたりだけでチーム総得点の「約4分の3」を叩き出していることでもわかるように、レスターの攻撃はバーディーとマフレズに点を獲らせる形で固まっていた。

 新加入の岡崎は、ここに割って入るのに苦戦していたように映る。ゴール前の仕掛けの局面になると、バーディーとマフレズは迷わずフィニッシュを選択。チームメイトたちも、絶好調のふたりにパスを集める意識が高かった。その一方、鋭い切り返しを何度も入れてフリーになるものの、岡崎にラストパスが入らないシーンは一度や二度のことではなかった。

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