リバプールが首位レスターを圧倒。やられた岡崎慎司が敗因を語る (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 岡崎の説明をまとめると、次のようになる。2トップのバーディーと岡崎は、通常ファースト・ディフェンダーとして相手のセンターバックやボランチにプレスをかける。これが、レスターのプレッシングサッカーの肝であり、高い位置でボールを奪えば選手たちが一斉に前線へ流れ込み、ショートカウンターを発動することができる。

 ところがリバプールは、マイボール時にボランチがサイドに開く傾向があった。この“心臓部”に入ったのは、MFエムレ・ジャンとジョーダン・ヘンダーソンのふたり。バーディーと岡崎はたびたび、サイドに出てくるこのボランチを追ったが、そうするとコンパクトな陣形が崩れてしまう。しかも彼らを追いかければ、攻撃的MFのロベルト・フィルミーノやララナが中央部でパスを受ける。サイドをカバーすれば、中央を使われるというジレンマに陥った。

 しかも陣形バランスが悪いため、ボールを奪っても効果的にカウンターを仕掛けられない。気の利いた縦パスを入れるMFダニー・ドリンクウォーターが欠場したことも響き、攻撃を封じられてしまったのだ。レスターとしては、後手に回ってしまった印象である。

 そして、岡崎も納得のいくパフォーマンスを示せなかった。ゴール前でパスを受けることに苦しみ、リバプールに怖さを与えられなかった。最大の見せ場は15分の場面。MFエンゴロ・カンテの縦パスをペナルティエリア内で受け、ターンして左足でシュートしたが敵にブロックされた。

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