ドルトムント香川真司、年内最終戦を番狂わせで失った「疲れ」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ドルトムントは年内最終戦、アウェーでケルンに1-2と敗れた。しかも試合終盤の逆転負け。ここ4試合勝利のないケルンをどうにか勝たせたいというスタジアムの圧倒的な熱に圧倒された感もあるが、いつもホームで8万人の観衆を前にプレーしている彼ららしくない戦いぶりだった。同点弾を決めたケルンのツォラーは、「とんでもないことが起きた」と喜んだ。それくらいの番狂わせだ。

ケルン戦に先発フル出場した香川真司ケルン戦に先発フル出場した香川真司 香川真司は3試合ぶりに先発。トップ下でプレーしフル出場を果たしたが、得点に絡むことはできず、今季3敗目にがっくり肩を落とした。試合後は珍しく何度か「疲れ」という単語を口にした。

 ドルトムントは前半から守備のバランスが悪く、ボールを中盤で奪われてカウンターで運ばれるシーンが続いた。それでもパパスタソプーロスのゴールにより先制、前半は1-0で折り返した。後半開始からSBのパク・チュホとCBフンメルスを交代。最終ライン2枚の交代でバランスを崩したとも言えるが、前半から失点の予兆はあったように見えた。

 一方で攻撃は単調だった。ケルンは5バックで、前線の3枚はほぼマンマークに近い中で動きを封じられた。今季、徹底してきたはずのポゼッションも、カウンターとの使い分けができず、単発の攻撃に終始した。

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