EL予選では幻のゴール。香川真司が抱えているモヤモヤ (3ページ目)
0-0で終わった前半、香川にはふたつ、大きなチャンスがあった。ひとつは前半34分。右SBピシュチェクが中盤のチェックをかわしてドリブルで上がり、相手DF2人の間を通すグラウンダーのクロスをゴール前に入れた。走り込んだ香川はワントラップしてシュートしたが、DFにブロックされてしまった。香川は「ファーストタッチがひどく、シュートも甘かった」と、反省した。
もうひとつは42分、ミキタリアンが出した縦の速いパスは相手DFにカットされるが、そのこぼれ球を香川が拾い、中央をドリブルで突破した。DF2人をかわし、さらにGKまでかわし切ってシュートを決めたが、相手をブロックしていたオーバメヤンがオフサイドと判定された。会場は審判へのブーイングに包まれた。
「確かにブロックしてたからオフサイドはしょうがないけど、もうちょっと切り返したときに右側に出せれば、ディフェンスはさらについてこれなかった感じはします」と、香川はそのシーンを冷静に振り返った。
ここのところ、香川のコメントに共通して出てくるのは、「チームメイトとの感覚のすりあわせの必要性」ということに加え、「自らの感覚の向上が必要」ということだ。この試合での自らのシュートや切り返しに関するコメントがまさにそうだった。調子の悪かった昨季のような深刻さはないものの、気になるのか香川は繰り返し口にしている。
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