セリエ10大ニュース。世界に広まるトッティの自撮り (5ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by Getty Images

【第6位】ようこそカルピ、セリエA初昇格

 ビッグチームの財政難と不調のニュースばかりが目立った今シーズンの中で、久々に清々しい気持ちにさせてくれたのがプロビンチャ(地方)のチームの健闘だ。セリエBでカルピが優勝、セリエA初昇格を決めた(ちなみに2位で昇格したフロシノーネもセリエAは初)。

 優勝を果たしたカルピは実は創立106年の歴史あるチーム。しかしトップリーグとはずっと無縁で、ほんの6年前までは5部リーグに当たるセリエDでプレイしていた。ただせっかくセリエAに昇格しても、残念なから自分の町でプレイするのは難しそうだ。カルピのホームスタジアムは4200人しか収容できず、セリエAの試合をするのに必要な1万人の基準を満たしていないのである。

 カルピの全人口自体も7万人弱と、サンシーロスタジアムなら住人全部が収まってしまうような規模。今のところは近隣のモデナのスタジアムでプレイする予定だが、住民と行政はどうにか自身の町でプレイできないかを検討中である。
(つづく)

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