クロップ監督退任を淡々と受け止めた香川真司の心の奥
ドルトムントのホームで行なわれたパーダーボルン戦は、クロップ監督が退任を発表して最初の試合だった。スタジアムに向かうトラムの中には、リズムに合わせて「ユルゲン・クロップ!」と叫ぶサポーターがいた。一方でスタジアムはしんみりとし、寂しさをまとっていた。
結果は3−0の勝利。今季初めての快勝と言ってもいいほどの試合だった。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、静寂が訪れ、そしてそれは喜びに変わった。
フル出場した香川真司がクロップ退任について語る。
パーダーボルン戦にフル出場した香川真司と見守るクロップ監督(右端)「この決断は監督が決めたことだから、しっかりと尊重して......。どうしようもないんでね、こればっかりは」
この数日間、多くの選手がSNSでクロップへの感謝を表明した。例えば10番を背負うMFミキタリアンは「全てを彼に捧げる」と、かなりしんみりと、感傷的なコメントを添えていた。それに比べると香川は淡々としていた。
「もうしょうがないですし、ポジティブに逆に新たなスタートを......ではないですけど、新たな監督、環境のなかでやることになったので、しっかりと切り替えてやっていきたい。これが世界ですから。こういうのはつきものだと思っているので」
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